Release date : Oct 24. 2001
海洋堂
海洋堂のARTPLA SCULPTURE WORKSというブランドで「エヴァンゲリオン2号機獣化第2形態ザ・ビースト“ジオフロント血戦”」が2023年9月30日に発売されました。
様々な造形作家がエヴァンゲリオンに挑むなか、この商品では吉良かずやさんが担当されました。この次には松村しのぶさんが造形した「エヴァンゲリオン初号機」が2023年11月に発売予定です。
同じポーズの2号機のレジンキットはもともと38,500円、初号機のほうは151,800円でしたので、それそれが7,150円で購入できるのは嬉しい限りです。2号機のレジンキットは違いますが、初号機のほうは彩色済ですので、これを自分で着色していくのは敷居が高いと言えます。
プラモデルとしてのランナー数は左の写真の通りで、それほど多くはありません。むしろこのパーツ数は出来るだけ色別に分割してくれているもので、マスキング作業に翻弄されるのが軽減されます。また分割することで部品の一つ一つの大きさを抑え、また組み立てることで完成後の強度を保つ意味があるとか思います。
取り扱い説明書にはそれぞれの場所の色指定がありますので、かなり色の再現が可能かと思いますが、指定塗料がクレオスのMr.カラーとなっています。エヴァンゲリオンのプラモデルと作られた方にとってはガイアノーツの「エヴァンゲリオンカラー」をご存じかと思います。「こっちを使って着色したい」と言う方はそれも良いかと思います。最終的には「自分好み」に作るので一番です。
製作⑦
いよいよ最終回となります。制御棒を塗装して組み立てました。まず左腕の制御棒についてですが、ここは失敗しました。左腕をボディに取り付ける前に制御棒を取り付けるのが正解です。差し込むのに肩とボディに干渉して上手く差し込めないです。もう左腕を外せなかったのでかなり無理やり差し込みました。
もっときちんとした形で写真を撮りたかったですね。汚いソファがバックですみません。
それで制御棒の色ですが、流石にシアンは持っていなかったので、手持ちの青系の塗料にシルバーを調合しました。シルバーを強めにしようか迷いましたが、全体で青が無かったので敢えて強めの青を選択。ここまでガイアノーツのエヴァカラーを塗り上げましたので、制御棒だけリアル感を出しても浮くのであくまでも「アニメ調」に整えました。
この商品は原型師林浩乙さんの作品を販売している「アトリエイット」にて販売された綾波レイです。販売時には抽選になっていました。ネット販売していたものを購入しましたが、妙に安かったのでコピー商品かもしれません。頬骨が高くて主張が強いのに鼻が細くなってました。「正規品じゃない」と割り切ってパテで鼻のボリュームを増して頬を削り込みました。商品に掲載されているレイは可愛いですね。目元が淡いオレンジ色に染まっていて精巧です。ただ、これはArtist proofに着色したものかも。所謂、商品化前の原型で商品となったものよりもサイズが大きいかもしれません。ただ、インターネットでこの商品を塗装した作例は多く見られ、とても上手く塗装されている方がいらっしゃいます。
例えば綾波レイのフィギュアの顔を見ると特に陰影はつけていなくても「レイだぁ」と感じさせてくれます。ただ、こういう塗装フィギュアだと「お化粧」をすることが多いです。特に今回は商品にはない涙袋が欲しくてパテで少し作りました。タミヤ・ウェザリングマスターG、Hの2つはフィギュア用となっています。
この商品は粉状の物を柔らかく固めていて簡単に削って粉に戻せます。ブラシで塗料表面を撫でてそれからフィギュアに塗れば自然な肌感が再現できます。またガイアノーツなどの薄め液を含ませた面相筆で削り出したこの塗料を溶かすこともでき、そのまま筆塗りも可能です。(乾いた際に粉が吹かないように良く溶かすのが良いです。)自分はもう横着して薄め液を含んだ面相筆をこの塗料の表面に直接乗せて、そこで溶かしたりしています。いろいろとやり方があるかな。
最終回で敢えて「レイのレジンキット」を紹介しましたが、これは「リアル」と「アニメ調」の話をしたいためです。
ボディの部分に関しては自分の解釈を入れて拘束具のような部分を焼鉄色でくすんだ銀にしたうえでハイライトでウェディングマスターのチタンをウェザリングしました。ここは気に入っている場所です。その隙間で見えるボディにはクレオスGXクリアルージュを厚めに塗って天井照明に対しても光を反射するようにしたことで「凶悪なボディ感」が出ています。ただ、全体の外装はガイアノーツのエヴァカラーに統一しました。
例えば肩の黄色い部分に関してハイライトを大きく取り、ほぼシルバーのなかに従来の塗装色の黄色を微かに残すといった表現のも面白いと思います。使徒の度重なる襲来と戦闘、爆発、打撃によって修復を余儀なくされるなか、塗装までの修繕が間に合わないために黄色が剥がれ切っている。それも「ミリタリー調」でいいですね。でもそれをやるなら使徒との戦闘で打撃を受けるであろう部分を自分で考えて全身に、かつやり過ぎないように「ダメージ感」を塗装するしたほうが良いかも。今回は「アニメから抜け出した」感じに整えたかったので、あまりシャドーも入れず、きれいな形で整えました。
足元ですが、第10の使徒の腹部が露わになっていて内臓部分が見えてます。ここの赤色は初回に話しましたが、単に赤ではなくクレオスのMr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッド「レイヤーバイオレット」、GXクリアルージュ、GXクリアピンクで整えています。ここの差別化を上手くしないと2号機の足のエヴァレッドが映えません。エヴァレッド自体が光沢と深みがありますが、あくまでも2号機が主人公なのでエヴァレッドが映えるようにしたほうが良いと思います。
2号機と言えば赤ですね。ですから腕に関してはつや消しで紫を加えてグレーにしました。つや消しにすることでエヴァレッドの光沢を活かしつつ、若干のハイライトをテカリではなくタミヤ・ウェザリングマスターFのチタンをブラシで調整しながら塗りすぎずに仕上げてます。
これはエヴァ・フレームの「ヱヴァンゲリヲン新劇場版04」の初号機覚醒バージョンです。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の終盤、第10の使徒のコアから綾波レイを救出しようとしている覚醒エヴァです。第10の使徒が全然作りこめてないので恥ずかしいですが、部屋に飾っている際に見るのはこの浮遊している「覚醒エヴァ」が主役なので、「ゆくゆく修正する楽しみ」を残したままで飾ってます。
自宅で飾っている分には気にならないのですが、こうして写真に撮ると何だか落ち度が目立ちますねw
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」にて第8使徒サンダルフォン(もしくは第8の使徒)との決着シーン。シンジ:「アスカっ、早く!」アスカ:「分かってるっちゅうの」のシーンです。エヴァ3体はほとんど時間をかけてなくて第8の使徒の製作でいっぱいいっぱいでしたw
コアを抑える零号機の位置、蹴り込む2号機の位置をもっと考えればよかったかなと。
海洋堂ホビー館四万十のエヴァ・フィギュア展で展示されたのは零号機も2号機も第8の使徒に駆け寄るシーンでした。その先を作ったつもりですが、いろいろと無理があります。
ただ、写真の位置が悪いのですが、かなり大きな作品なので飾っている際には地面の初号機から見上げるようにしてみると位置的には良い状態になっています。
海洋堂ホビー館四万十のエヴァ・フィギュア展のようにいろいろな方向から見えるように作られているジオラマはいいですね。ただ、スペースを贅沢に使っています。こういう小さな台座の上でまとまった形に整えるとどうしても見る方向が限られるものになってしまいます。
これもエヴァ・フレームの「ヱヴァンゲリヲン新劇場版04」にあった3号機です。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」にて第9の使徒に乗っ取られた3号機が初号機の首を締めあげているところ。第9の使徒化した際の「第2の腕」バージョンを見た時からこのジオラマが頭に浮かんできてしまいました。
エヴァ・フレームは出来がいいので、「ただ飾る」のではなくこうしてジオラオを作りたくなります。
追記
ここまでやってきましたが、従来の造形には手を付けず「塗装すること」に徹して製作してきました。本文でも述べましたが、公式が紹介している作例に囚われずに「ミリタリー調」にするとか製作される方の楽しみ方があると思います。
松村しのぶさんの初号機はとんでもない値段だったので高嶺の花でしたが、ARTPLAの第二弾で販売されることとなってとても気になってます。ただ、2号機で散財しましたので、ちょっと様子見です。秋葉原の海洋堂ストアでしばらくの間は購入することは出来るかと。
EVA-FRAME-EXで量産機が出まして、大喜びでエヴァフレームのTV版2号機とのジオラマを製作しているところですが、CCPJAPAN×Yoshi. Projectとして造形しYoshiさんのスタチューが販売される情報がエヴァインフォメーションで出ました。こちらは彩色済で税込み34,980円。なかなかお高いですね。
エヴァ・フレームのジオラマは恥ずかしいのですが掲載しました。例えば固定で飾るのであれば関節などを綺麗に消し込むように作り込むことも出来ますが、元々のエヴァ・フレームの原型を敢えて残しています。それはもう個人の好みですね。
もう少しエヴァ・フレーム関係を紹介したいところですが、見てみていろいろと手直ししたくなりつつあるので、ちょっとそれはお休みして、前回述べたようにユニコーンガンダム・ペルフェクティビリティの紹介をしていきたいと思います。
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