Release date : Oct 10. 2001
海洋堂
海洋堂のARTPLA SCULPTURE WORKSというブランドで「エヴァンゲリオン2号機獣化第2形態ザ・ビースト“ジオフロント血戦”」が2023年9月30日に発売されました。
様々な造形作家がエヴァンゲリオンに挑むなか、この商品では吉良かずやさんが担当されました。この次には松村しのぶさんが造形した「エヴァンゲリオン初号機」が2023年11月に発売予定です。
同じポーズの2号機のレジンキットはもともと38,500円、初号機のほうは151,800円でしたので、それそれが7,150円で購入できるのは嬉しい限りです。2号機のレジンキットは違いますが、初号機のほうは彩色済ですので、これを自分で着色していくのは敷居が高いと言えます。
プラモデルとしてのランナー数は左の写真の通りで、それほど多くはありません。むしろこのパーツ数は出来るだけ色別に分割してくれているもので、マスキング作業に翻弄されるのが軽減されます。また分割することで部品の一つ一つの大きさを抑え、また組み立てることで完成後の強度を保つ意味があるとか思います。
取り扱い説明書にはそれぞれの場所の色指定がありますので、かなり色の再現が可能かと思いますが、指定塗料がクレオスのMr.カラーとなっています。エヴァンゲリオンのプラモデルと作られた方にとってはガイアノーツの「エヴァンゲリオンカラー」をご存じかと思います。「こっちを使って着色したい」と言う方はそれも良いかと思います。最終的には「自分好み」に作るので一番です。
製作①
ガレージキットのレジン素材ではないので、プラ材の本製品は塗料の定着はとても良いです。もともとの色は既に赤のサーフェイサーの下地を吹いたようなつや消しの色合いです。ここで紹介するのはA3というパーツです。場所としては「第10号機の腹部」でコアを抉り取られた状態になっています。
まずはピンク色をアクリル塗料で下地塗装してみました。この下地をしなくても最初に話したように「塗料の定着は良いプラ」なので必要ないかもしれませんが、肉にある「サシ」として残せばと思い、塗ってみました。
そこにガンダム・マーカーのシャア・レッドをエアーブラシで塗装しました。アルコール塗料のガンダムマーカーが下地のピンクを溶かすのは考慮したうえでのものです。実際に色の変化が出ていました。
ここでMrウェザリングカラー フィルタ・リキッドの「レイヤーバイオレット」を使用して陰影をつけました。油性なので下地に溶けこまず、筆の塗加減でレイヤーが可能になります。更にタミヤのエナメル塗料「フラットレッド」で赤みを増したうえで、Mr.クリアカラーGX「クリアピンク」「クリアルージュ」でテカリを付けました。
出来るだけ頂点の色は下地のピンクを活かし、サシを表現するようにしました。写真では分かりにくいのですが、実際の物はかなりピンクを残しています。
重ね塗りによって深い色味を付けられますが、それぞれの塗料が何の素材なのかを考えながらになります。出来るだけタミヤのエナメル塗料は最後のほうに使用して、Mrウェザリングカラー フィルタ・リキッドでレイヤーを施し、アクリル塗料のクリアなどで最終的な色味調整をするといいです。
写真では分かりにくいと思いますが、最初にA3パーツを選んだのはここがこのプラモデルのなかでは一番リアル感が必要なうえで、エアーブラシだけではなく筆塗りも必要な部分だからです。こういった部分で真実味を増さないと、エヴァンゲリオン2号機という虚像が更に嘘臭くなりかねないからです。但し第10使徒の本体である黒のボディーをはめ合わせてみるとまた色合いが変わって見えてきます。そこで調整を加えるかもしれません。
第10使徒のボディー部分はほぼ黒なので、ここを「つや消しブラック」で塗装すれば締まって見えますが、背中の一部に斑点部分をクリアオレンジで塗分けをしなければいけない部分があります。
一部の工程を進めたうえで、次回はこのボディー部分の塗装を紹介していきたいと思います。
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