SPAWN #164

SPAWN→SPAWN GODSLAYER
下段のクロスオーバー作品等を参照しても本編に戻れるようにしてあります。月内に刊行されたサブタイトルは順番にリンクしています。

SUMMARY :
“NEW BEGINNINGS”
– Horror has a new face. Murder, suicide, self-mutilation, mental breakdown; New Vista Apartments has a higher death rate than downtown Baghdad. But no one wants to leave. Spawn discovers there really is no peace for the wicked.

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SPAWN 163 SUMMARY:
Mom gives God and Satan their wish to endlessly battle on another plane of existence, never to bother Earth again.Spawn uses his new God-like powers to recreate Earth and everything on it. He then uses the remainer of those powers to become Al Simmons again and plans on returning home to the love of his life, Wanda.

Sharing	Name	Sharing	Name
Title	non title	MANAGING EDITOR	Jennifer Cassidy
Dedicated to	The memory of Drew Posada		Tyler Jeffers
STORY	David Hine	SPAWN EDITORS	Brian Haberlin
PENCILS	Philip Tan		Todd McFarlane
INKER	Danny Miki	EXECUTIVE DIRECTOR OF SPAWN.COM	Tyler Jeffers
	Ryan Winn	MANAGER OF INT’L PUBLISHING FOR TMP	Suzy Thomas
LETTERING	Tom Orzechowski	PUBLISHER FOR IMAGE COMICS	Eric Stephenson
COLOR	Brian Haberlin
	Andy Troy
	Ian Hannin
PRODUCTION	Jay Fotos
	Francis Takenaga
COVER	Greg Capullo	SPAWN CREATED BY TODD McFARLANE

Kaliの力によってAl Simmonsの姿を取り戻したAl:Spawn。彼の心はデートを迎えるティーンエイジャーのように浮足立っていた。彼はWandaとの口づけを再び交わすことが出来るとまで夢見ていた。だが、何故かKaliが姿を現わし。心躍るAl Simmonsを制するのだった。
これは話が終わる場面。光が照らされる場所。観客は劇場を後にする。Al SimmonsにはKaliの言葉の意味が分からない。KaliはAlがもう一つ知らなければいけないことがあると言う。これをお前に知らせなければいけないのだと。Al Simmonsは霊体の姿と変貌し、Terryの家へと向かった。

Terryの家では彼らに起きた出来事について語り合っていた。Grannyは自分たちに起きた出来事を受け入れていた。これは信仰への試練。動揺はしていない。彼は私を取り戻してくれた。CyanはSpawnのことをthe sad man(悲しい人)とはもう呼ばないと言っていた。彼はAl Simmons。そう呼べばいい。
そんな彼女らの姿をTerryは複雑な心境で見つめていた。TerryとWandaは居間を後にして別室に来ていた。TerryはWandaの気持ちを確かめたかったのだ。かつての友であるAlの妻との再婚を果たしたTerryはWandaの気持ちが再びAl Simmonsへと向かうことが怖かった。Wandaがまだ彼を愛しているのは知っていたのだ。Alもその場にいた。だが、霊体であるAlは二人には見えなかった。
Wandaの心にAlの存在がまだあることは彼女も認めた。でもWandaはTerryに対して誠実に接していた。死んでしまった者たちを愛しいと思うことはあなたには止められない。それはあなたが誰も愛せないと言うことよ。私は全身であなたを愛しているのよ。Wandaの言葉にTerryが答える。Al Simmonsは偉大なヒーローだった。死後でさえ世界を救った。自分の娘が彼のことを守護天使のように話すのも観ている。彼がいまだに存在しているということを知りながら、君を愛し続けることが出来ると思うか? TerryはWandaが生前のAlから受け取った手紙をまだ大事に持っていることを知っていた。Wandaは声を荒げた。あなたは私をスパイでもしていたの? 次は何? 殴るとでもいうの?
「君を殴る?」その言葉はTerryにとって彼女が発するにはあまりにも突拍子のないものだった。
Wanda:「Alはしたわ。」Terry:「何だって?」
最初はエージェントが集まるパーティの後だった。Terryはそんな話を聞きたくないと言うが、Wandaは聞いてほしいと嘆願した。彼女は帰宅後にJason Wynnについての軽口を叩いてしまった。彼女がAlに顔を殴られたのはその直後だった。
Alは誠実な人ではあったが、仕事での裏の姿があることも知っていた。私は子供が欲しかったけど、彼の頭の中には私と子供と三人で過ごす姿がなかった。
TerryはAlが家族を持ちたがっていたことを知っていた。彼はそう言っていた。でもAlはWandaに言っていた。来年だ、来年だ、その次だ。
彼も子供を持つ日が来ると思っていた。デスクワークにつく日も。でも彼は「誰かの喉元を締め上げた彼の手で、子供のおむつを交換してほしくない」と私が思っていることも知っていた。AlはWandaがしてほしい決意をしようとはしなかった。だからWandaはピルを飲むのを止めた。そして彼女は妊娠した。
Terry:「妊娠? 君は妊娠したのか?」
霊体であるAlにも寝耳に水の話だった。それは嘘だ。俺たちは子供を欲していた。子供を持とうとしていた。みんな嘘だ!!

子供で出来たことでAlは変わるとWandaは思っていた。彼は自分を騙すような真似はするなと言う。そして彼の言葉にWandaは絶句した。
「君は知らないんだ。何が起きているか。君は悪魔を知らない。そこには津波が発生する。俺たちを妬む人、俺たちを憎む人。彼らは君が想像できないほどの大混乱を引き起こすだろう。彼らはすべてのアメリカ人の子供の顔に酸をかけて、肉が骨から滑り落ちるのを眺めたいんだ。俺は最後の防衛ラインなんだ。君たちのような人々が知らない戦いが続いている。」
Wandaは彼がどれほど自分の仕事に憑りつかれているかを知らなかった。そしてAlはWandaの腹部を殴った。「私は子供を失ったの。」
Wandaは泣き崩れていた。Alを失う前にその子を失っていた。ミッションに出かけて行った夫を待ち続け、夫は帰ってくることは無かった。TerryはWandaに辛い告白を指せてしまったことを詫びた。でもWandaは分かっていた。Wanda:「あなた以外誰もいないわ。」

Al Simmonsはその光景をすべて見ていた。「No!」やがて霊体であったAlの意識は、Terryの家の前に立ち尽くしていた自分の肉体へと戻ってきた。
Kali:「なぜ彼女の元に戻れないのか分かりましたか？」
Al Simmons:「あんたは分かっていた。あんたはこれを知っていたんだな。」
Kali:「お前も知ったはずですよ。お前は記憶を抑圧しました。お前はそれを隠しておこうとしましたが、お前の心にはいつもあった。アル・シモンズとして彼女のもとに戻ろうとするたびに、あなたの身体が反抗したんですよ。なぜそうなったと思いますか?」
Al Simmons:「俺は自分の子供を殺した。この手で。」
Kali:「それがお前の潜在意識です。彼女にアル・シモンズとして見せることは決してできなかった。自分が邪悪なものになったと信じているだけです。」
Al Simmonsの姿がSpawnへと変貌していく。
Kali:「これはあなたの罰です。でも誰もお前にこんなことをしたわけではないですよ、アル。お前は自分自身にこれをしましたのです。」
Cyan:「あなたはモンスターじゃない。あなたはアル・シモンズよ。」
Kali:「お前はMalebolgiaの聖だと言った。お前をヘル・スポーンにするために。でもそれはお前の選択だったんです。お前はお前自身の地獄を生み出した。お前は自身が苦しみたかったので、Malebolgiaがお前に提供したものを歓迎したんです。」
Al:Spawn:「俺はモンスターだ。アル・シモンズはいつもモンスターだった。もし俺は戻れないのなら、終わらせてくれ。俺を死なせてくれ。」
Kali:「お前は死ぬことが出来ません。これはお前の苦行です。自分自身を召喚するまでは死ぬことは出来ません。来なさい。家に連れて帰りましょう。」Al:Spawn:「どこへ..?」
Kali:「お前はどこに属しているか、知っています。」
Al:Spawn:「やめろろろろろ!!」
Terry:「なんだ?」TerryとWandaは声がした玄関に駆け付けるが、そこには誰もいなかった。

Al:Spawnはいつもの路地裏にいた。路地は閑散としている。ホームレスにももっと良い場所がある。彼らにはもう彼は必要ない。神などもサタンなどもいない。デーモンも、モンスターも、彼らを守る堕天使もいない。誰も彼を必要としない。彼はアル・シモンズだ。世界を救い、自分自身を救えなかった男だ。

THE END

Epilogue.
新しい景色、ブロンクスのアパートメント。
Kelly:「私はケリー・ウェルズ。国内外の最新ニュースを24時間お届けします。いわゆる白光現象が発生してから丸一日が経ちました。こんばんは、アメリカ。ここ数週間の奇妙な出来事については、これまでのところ公式の説明はありません。一方で、憶測が飛び交っています。集団幻覚…私たちの邪悪なやり方を正すための善良な主からの最後の警告… それともぐっすり眠っていて、おかしなシナリオ全体を夢見ているのでしょうか。」
アパートメントの地下だろうか。Rubenが一人で毒づいている。
Ruben:「くそ! この場所は」
Kelly:「いずれにせよ、今日のメインストーリーは「ニュースがないことは良いニュースだ」ということのようです。」
Ruben:「クソ! お前はどこを見てやがるんだ?! レニー、お前はちょっとだけ男らしいクソ野郎だ。」
Kelly:「爆弾もない、殺人もない、レイプもない。」
Ruben:「その刺し傷は、浴槽の周りのリングと石鹸上の陰毛で俺を狂わせているぜ。」
Kelly:「地震もないし、竜巻もない。」
Ruben:「一日中働いてきて家に帰ってくるとこうなってる。」
Kelly:「イカれていて悪いものさえなければ。ゾンビもいないし、狼男もいない、火星からの侵略者もいない。現状はほぼ元に戻っているようです。」
Ruben:「見てみろ、全て無駄だ。お前は何を吸っていたんだ？」
Kelly:「みんなお互いに仲良くなるために時間を割いているようです。」
Ruben:「家賃は払えないが、武器級の大麻を獲得するためのキャッシュフローは得られた。やあ、レニー、聞いてるか? Wake the ass” up 何回電話をしたと思ってるんだ? チューブの上から絞るな。忌々しいキャップを被せろ。そもそも俺の歯磨き粉を使うな。」
Kelly:「国会議事堂の人々でさえ、言うべき悪い言葉を見つけることができません。」
Ruben:「Asshole」
Kelly:「このままだと仕事がなくなってしまうかもしれない。ということで、今夜のトップニュースはこれに違いないと思います。私の友人よ 素晴らしい日でした。」
Ruben:「アーメン、おい、アーメンだ。」
Rubenはやっと家のソファーに座るが、彼は血まみれだった。

Epilogueの前に「THE END」とあります。Wandaの双子の物語からアルマゲドンへと展開し、Al:Spawnの働きで世界は平穏を取り戻した。だが、破壊神Kaliはアル・シモンズに残酷な事実を突きつける。確かに今までずっと繰り広げられてきたSPAWNの物語は一度終了したと思われます。次回のSPAWN #165のタイトルが「MANDARIN SPAWN」となっており、内容もMandarin Spawnの物語になっています。「第一部　完」といったところでしょうか。