Nov 10. 2024
2017年に発売された青島文化教材社のデロリアン 1/43はいくつもプラモデル化されているもののなかで一番最小だと思います。
そのサイズ故にパーツ数は非常に少ないです。
外装 :上部x1、下部x1、フロント及びサイド用のガラス面(ブラッククリアプラ材)x1
パーツ:電力供給用の支柱x1、小型原子炉
タイヤ:ホイールx4、タイヤ(ゴム製)x4、金属軸(前輪用)x1
動力 :プルバックゼンマイ
たったこれだけです。特徴としてはタカラトミーのチョロQのように床に置いて後退させるとゼンマイが巻かれて手を離すと走り出すというギミックがあります。
このサイズのものが欲しいのであればやはりタカラトミーからミニカーが発売されています。また同社ではガチャ景品でデロリアンを販売しています。
さてこのガチャ景品のデロリアンはホバータイプのものを持っています。
ただ、ある時「改造したら…」と思い立ったわけです。
なお、このプルバックのプラモデルは
①通常版
②ホバー使用になって映画のパート1のラストとパート2全般に登場していたタイプ
③映画パート3終盤で汽車に押されていたタイプ と3種類あります。
それでは作例を紹介します。
①小型原子炉周辺
パーツ数が少ないので出来上がり物はシンプルです。
改造前の写真がアオシマさんのホームページにあるのですが、著作権がありますので私が制作した写真だけをアップします。
厳密には小型原子炉の上部の黄色い部分は中にあるΦの部分になるのですが、ちょっとインパクトに欠けるので外周の一部にしました。何しろ小さいですから引きで見たらみえなくなってしまうので。
リード線で外皮が黄色、赤、黒のものを買ってきました。運転席廃部にある次元転移装置から後方にある特徴的なダクトへとつながる配管は白で塗りました。
塗装に関しては何しろムラが出るように手塗してたいます。そのほうが実車のようですね。
サイズ的にはこのようにムラ塗りするには小さすぎるのでベタ塗りを避けて数度にわたって塗ようにしました。車のボンネットを開けてエンジンを見てみると何だか薄汚れていますよね。デロリアンのプラモデルはYoutubeにいくつも投稿されていて鹿嶽キレイに仕上がっていましたので、自分が作るなら「汚れた感じにしたい」と思いました。ー
少し引きの画にすると黄色い部分がこれくらい大きくてもいいかなと感じます。
雷から電力を供給する際の支柱は付属の者では短く小さすぎるので地先して大きくしました。
②外装
外装には後部の原子炉からバンパー部分にある次元転移装置の一部へと配線がされていますので、こちらは先ほどのリード線を使って情報量を増やしています。
まずデロリアンはデロリアン・モーター・カンパニーが1981年から1982年にかけて販売した車両です。車では珍しくボディはステンレス使用になっています。ボンネットに給油口があるので81年型ですね。これはホイールの造形からも分かります。
さてプラモデルに物語を付与しましょう。エメット・ブラウン博士はトイレで転んで頭を打った際に次元転移装置の構想が浮かびました。1955年にマーティが遡ってドクと出会った時にはドクはこの次元転移装置が実現できていることに歓喜します。
ドクは1955年からこの次元転移装置に実現に取り憑かれてしまうわけです。私財をつぎ込み、邸宅も売り払い、ガレージ暮らしをしている。お金が無いわけです。1981年のデロリアンは2万5,000ドルもする高級車です。ドクが手にするには高額過ぎる。映画の舞台は1985年。デロリアンが販売されてから4年後です。そこから
・廃車同然のデロリアンの中古車を安く購入し、ドクがレストアした
ステンレスは錆びにくいので身近なものだと台所のシンクに使われます。錆びにくいとなると汚れを付けにくいのですが、シンクはよく水垢がついて曇ることがあります。それをイメージしました。このサイズでは作為的にムラを付けにくいのでスプレーで運試しをしました。
1) GSIクレオスのMr.トップコート 水生 つや消しを塗布しました。
2)このつや消しは本来なら何度も薄く塗布します。それは厚く塗布するとその部分が白濁してしまうからです。ですがあえてこの白濁をするようにしました。この白濁(白化)は雨の日にスプレーをすると出来てしまうことがあります。
3)それで乾く前にMr.ホビーの水生うすめ液でふき取りました。
本当に運試しですが、いい感じにムラができています。
③ヘッドライト・テールライト
ヘッドライトとテールライトは塗装した後でUV BONDYを薄く塗って硬化させました。
なんちゃってクリアパーツ感が出ています。
④仕上げ
けっこう丁寧に作り上げて実車の感じを再現してみたのですが、なにせサイズが小さい。手に持ってみても何かまとまり過ぎている。
だったら映画の感じを再現したい。
以前、ここのサイトで蛍光塗料を使ったガンダム・キャリバーンを紹介しました。ブラックライトを当てると光るガイアノーツの蛍光塗料です。
塗った後の感じがこちらです。ブラックライトを照射してあります。
ヘッドライトは映画パート1を見てみると外側しか点灯していません。もしかしたら内側はハイビーム用かも。外側だけイエローで塗りました。内側のヘッドライトの下に赤い部分があるのでレッドとイエローを混ぜてオレンジにして塗りました。
テールライトは箱の写真のように一部が赤く光っているのでレッドで再現。
ヘッドライトとテールライトはこれを塗った後にUV BONDYを使用していますので、クリアパーツの奥で光っている感じになっています。写真では分からないですがw
外装の周りに配置されている次元転移装置は最初はブルーグリーンで塗りましたがあまり発色が良くないのでその上からコントラストとしてイエローを塗りました。
この蛍光塗料ですが、ブラックライトを照射する位置をずらすとそれによって点滅しているような感じにもなります。これは遊び方ですね。
後方のハッチバックにある小型原子炉周辺を作りこんだので、リアル感を保ちつつ、おもちゃ感も出せました。いや、本当に精密なデロリアンを作りたいのならアオシマの1/24、ムービーメカ、デロリアンに挑戦してみては。
作ってみて分かったのですが、実車とか1/24のデロリアンの作例を見てみると意外とカラフルでいろいろと青、赤、黄色のパーツがあります。このサイズで再現するとガチャガチャとうるさくなるので一部は省略しています。
⑤その後
先に写真を紹介します。
何ですか、これ?ってって感じですよねw
これは同じくプルバックのパート2を改造しているところです。
厚めのプラ板(2mmを使いました。)を3つ切り出して2mmのピンバイスで穴を空ける。そしてそれに2mmのプラ棒を突き刺す。これで稼働部分は完成します。難しいのは収納されているタイヤを引き出した際にグラグラする、もしくは抜けてしまう。これを防ぐためにやたらプラ板をいろいろと貼り付けているわけです。見えなくなるからとサイズも整えずに貼ってますね。性格が出てます。製作途中なのでタイヤに繋がるジョイント部分は色を塗っていませんが、フラットブラックで塗るつもりです。塗料はタミヤのものがありますがエナメル割れが怖いので、mr.カラーのフラットブラックを購入するつもりです。
2年8か月、総額23万円以上かけて作るデアゴスティーニのデロリアンですが、デザインは映画パート1のものなのでホバータイプではありません。当然、あの有名な「デロリアンが上昇するためにタイヤが飛び出て下方に曲がる」ギミックはない。ホットトイズ・ジャパンから発売されている【ムービー・マスターピース】デロリアンでは再現されています。あちらは1/6のビックサイズ。飾れませんし、買えません(¥130,000 …!!!)
まだ3か所しかタイヤを付けていないのでラスト1本、頑張ります。
4か所目でよいギミックが思いついたら本体990円(秋葉原のあみあみさんでは750円)ですので新しく買ってみてもいいかな。それには簡単で、作りやすく効果的なギミックを考え付かないと。
出来上がったら、パート1を地面に、パート2をホバータイプに変形させて空中に配置した感じに台座にセットしようかなと思っています。タイヤには脱脂綿を使ってスモークがでている感じも再現したい。そこまで出来たらこの記事に追加の画像をアップしてみたいと思います。
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