Appearances of SPAWN in Image Comics
Release date : Dec 13 1995 IMAGE COMICS | |
CHAPEL vol.2 #4 | |
下段のクロスオーバー作品等を参照しても本編に戻れるようにしてあります。 |
SUMMARY :
Financial woes force single mother Phyllis to work on Christmas Eve. Her daughter Nadine sneaks out, leaving little Greggy alone to await Santa. Spawn, scuffling on the roof with robbers, sounds like Santa to Greggy, then a thug drops a fat wad of cash on the fire escape. The windfall allows the family to forget about day to day worries and appreciate their many blessings.
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Spawn #39 Prelude:
For the first time in his existence, Spawn feels he has no purpose. He is spinning aimlessly, not knowing where to stop. The once clear target has disappeared. The mysterious hobo Cogliostro, made Spawn see that Jason Wynn was just a small pawn in a very large game. Until the true enemy is revealed, unknown randam victims will fill the emptiness.
Series 24 Classic Comic cover SPAWN I.039 2003 | |
Full mask var. Wallmart limited 2003 | Collector’s Club Exclusive Best of Spawn 2007 |
Trade figure box series1 Santa Spawn | Trade figure box series1 Santa Spawn B&W |
Sharing | Name |
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TITLE | “NOEL” |
Dedicated to: | Phyllis Capullo |
story | Todd McFarlane |
pencils | Greg Capullo |
inks | Todd McFarlane |
letters | Tom Orzechowski |
color | Steve Oliff , Quinn Supplee and OLYOPTICS |
a Special Thanks to | Kevin Conrad, Julia Simmons, Jeremie Johnson |
Director Of Creative Development | Terry Fitzgerald |
Graphics Coordinator | Julia Simmons |
FOR IMAGE COMICS | |
exec. director | Larry Marder |
cover | Greg Capullo, Todd McFarlane |
Phyllis Capullo:Gregory “Greg” Capulloのお母さまだと思います。
グレッギーは母のフィリスと姉のネイディーンの三人暮らし。決して裕福ではない。だが、クリスマスは皆平等に訪れる。グレッギーはこの日が待ち遠しかった。でも、こんな日も母は夜の家政婦の仕事を休むわけにはいかない。ウェイトレスでの収入だけでは子供達に不自由をさせてしまうからだ。 ベビーシッターを雇う金もないフィリスはいつものようにネイディーンにグレッギーのお守りを頼む。ネイディーンは先週、友達との約束があると言っていた。
Like if I don’t go I’ll look like such a loser.
行かなかったら、負け犬みたいになっちゃうよ。
だが、母は仕事に行かなければいけなかった。
Hey, Greggy. ママがね、今夜はアンタが観たいだけロドルフのビデオを観ていいって。アンタも特別な夜だって知ってるでしょ。覚えてる、これ、自動的に巻き戻るから。アンタは”PLAY”を押すだけ。Okay, ‘Bibsy’?
Nadineは母がGreggyを’Bibsy:よだれかけちゃん’なんて呼ぶのは嫌いだった。5歳にもなってテーブルでの行儀が悪いからっていつまでも「よだれかけ」なんて。
弟のためにならないと自分勝手な言い訳をつけて、グレッギーを一人置いたまま、ネイディーンは友達の元へと出かけてしまう。
だが、グレッギーは一人でいるのがもう慣れっこになっていた。グレッギーは姉に使い方を教わったビデオデッキでトナカイのルドルフの物語を再生すると釘付けになっていた。
だが、時は過ぎるについて、つい眠ってしまったグレッギー。
だが、彼は物音で目を覚ました。この足音は・・・サンタさんだ!
物語の続きは是非、コミックスをご覧になってください。とても素敵な物語になっています。
Nadine | Greggy | Mom Phyllis |
Al Simmons SPAWN | Terry, Cyan, Wanda, Twitch, Sam, Bobby and Bootsy |
①Santa Spawn
② a photo
裏路地に戻ったAl:Spawn。ホームレスたちが作ってくれた玉座に座りながら、彼は写真を見つめていた。
この写真は”SPAWN #28″にてWandaがAl:Spawnに手渡したもの。この時、Al:Spawnは下の画像のように左手で写真を持って眺めていた。
今回の”SPAWN #39″でも写真を左手で持っていますが、写真を持つ左手の指が不自然にTerryの顔を隠しているわけです。そしてWandaとCyanを愛でている。Malebolgiaに魔力を与えられたAl:SpawnにとってはTerryのことを消し去ることなど他愛のない事なのです。でもそれをしないことでAl:Spawnは完全に魔力に支配されることを拒んでいる。人間であることに踏み留まっている。こういうところがAl Simmonsの苦悩をさりげなく感じさせます。
③ 少女マンガ
②のa photoで紹介したことと繋がります。
日本の漫画では少年マンガ、少女マンガと区別することがあります。掲載している雑誌が少年向け、少女向けとなっており、その読者に合わせたマンガが掲載されています。私は日渡早紀さんという漫画家が大好きで、彼女のマンガは全巻、所有しています。本当に偶然にも1981年「魔法使いは知っている」というデビュー作を読んで、それ以来、ずっと追いかけてきました。彼女の作品は少年マンガを読み続けてきた私がすんなりと読める作画だなと思います。他にも成田美奈子さんも好きです。彼女は一時期のファンで、「CIPHER」「ALEXANDRITE」を持っています。
さて、ここで話したいのは日渡早紀さん、成田美奈子さんはコマ割りについては、私の感想ではありますが、少年マンガに近いものがあります。要するにコマを読み進めるとストーリーが頭に入ってくる感じです。ただ、少女マンガとして読者を意識されていますから主人公を大コマぶち抜きで描くこともあります。
この「大コマぶち抜き」(勝手に名付けたものです)とは1ページを使って主人公の全身を描いたうえで、左右、上下の空いたところに主人公の心の声を書き込むものです。これが結構、男子には不評なのですが、よく少女マンガで見かけますね。それではSPAWN #39のラストページを紹介しましょう。
Al:Spawnを描きながら、彼のセリフ、彼の吹き出しはありません。締めくくりのセリフもGreggyとMomの会話です。それまでのGreggyの物語をここで締めているわけですが、それと同時にAl:Spawnの悲しみが伝わってくるように描かれています。友人であるTerryが憎いわけではなく、戦死して5年間もWandaに寂しい思いをさせたのはむしろAl Simmons。Malebolgiaとの契約を経て蘇ってきても、顔の肌は崩れ落ち、醜くなった姿はWandaがGrannieにDemonと呼ぶほどのもの。Wandaを奪ったTerry。だが、それはWandaの寂しさを救った行為。むしろWandaにとってはTerryとCyanがいる家族が幸せなのだ。それはAl Simmonsが一番分かっている。ここに「I miss you」なんて吹き出しを書いてしまっては台無しになります。前のページからの繋がりになりますが、”Always find time to be with them.” 「一緒にいられる時間をいつも見つけて」Greggyの物語はこれで締めくくられる。
これ、Al:Spawnがもっとも不可能な言葉なんですね。彼はWanda、Cyanの傍になんていられないわけです。
さて、話を戻しますが、成田美奈子さんはインタヴューでコマ割りに悩みますと答えています。映画じゃないんだから音楽が鳴るわけじゃない。絵を見た際に読者の頭の中に映画のような効果音が鳴り響く。そういう効果的なシーンを描きたいのだと思います。
よく手塚治虫さんがマンガに映画の要素を取り入れてマンガを大きく変えたと言われています。コマを読み進めるとスピード感や臨場感すら感じられる。ときわ荘の方々もそういうコマの流れで漫画に革命を起こしてきたわけですが、実は少女マンガの「大コマぶち抜き」もある意味、映画的(フランス映画に出てきそうですが)なのではと思います。
Greg Capulloの構図も素晴らしいと思います。SPAWN #39のカバー画はTodd McFarlaneもGreg Capulloも気に入っていますし。
最終ページが少女マンガ的だと言いたいためにだらだらと書きましたが、こういった構図はSPAWNではよく見られるシーンです。そういう意味でSPAWNは少女マンガ的だと。
さて、SPAWN #39での主人公は幼いGreggyでしょう。Greggyは悪党を退治して連れ去るSPAWNの姿を「ある人」と見間違う訳です。そういう意味ではAl:Spawnは脇役でしかない。ですから、SPAWN #39ではAl:Spawnのセリフがひとつも無いんです。これは本当に他のアメコミでは考えられない演出ですね。
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